株式会社クルメキッコー

伝統の味を守る製法
おいしい醤油を造るために「天然醸造」で、じっくりと手間と時間をかけています。
醤油の造り方は、時代と共に時間短縮と大量生産に都合のいい方法がいくつか誕生しました。
クルメキッコー醤油では、創業以来、良質の大豆や小麦のみを使用し、麹菌がつくり出す酵素、酵母や乳酸菌の力だけで発酵、熟成させていく「天然醸造」を貫き通しています。仕込みに使う食塩水には、塩本来のミネラル分を含んだ原塩を使用。早く大量に生産できる発酵促進剤をいっさい使わず、熟練の蔵人が多くの手間と時間をかけ、心をこめて育てあげる天然醸造の醤油なのです。
創業時から、天然杉でつくった木桶でずっと仕込み続けています。
明治7年の創業時から天然杉でつくった木桶で仕込みを行っています。
木桶は四季の温度変化をそのまま中に伝え、自然のままに発酵ができるためです。
醤油のうま味や香りは麹菌や酵母菌の微生物が持つチカラのおかげです。
百年以上使ってきた木桶には、酵母や乳酸菌が染み込んでおり、もろみに独特の深みをあたえてくれます。
蔵人の仕事は、創業よりすみついている木桶特有の酵母や乳酸菌が働きやすいよう、環境を整えること。おいしいもろみ、おいしい醤油になるよう思いを込めながらゆっくりと撹拌します。
蔵人の技 天然本醸造醤油ができるまで 10月1日は醤油の日、古より、醤油は、秋から仕込みを始めていました。取り込んだ農作物を加工して仕込みかかる季節が秋だったのです。今では、秋からとは限りませんが、福岡や佐賀で生産された大豆でもろみを作り、1年をかけて私たちは懇(ねんご)ろに醤油を育てます。
洗浄した大豆を水につけ、十分に水を吸わせます。2倍ほどに膨れたら、加圧窯でやわらかく蒸しあげます。小麦は、高温できつね色になるまで炒め、蒸した大豆との水分調整を行うため細かく砕きます。蒸した大豆の中へ炒って砕いた小麦を入れ、種麹を加えて混ぜ合わせます。これを製麹室へ移し、温度と湿度を管理しながら3日間かけて醤油麹を造りだします。1日に数回手入れ(もみほぐす)ことで、良質の醤油麹が出来あがります。

クルメキッコーの140年にわたる歴史の中で、100年の長きにわたって使われ続けてきた杉の板で作られた人の背丈よりも高い大きな木の桶に、この麹と原塩を溶かしこんだ水を10対12の割合で混ぜ合わせます。これをもろみといいます。 そして、一年の月日をかけて仕込み蔵の中に並べられた木桶の中で静かにもろみは育っていきます。昔であれば季節が秋から冬、そして春、夏と季節がめぐって、再び秋の声を聴くまでの間です。四季の移り変わりの中で、この仕込み蔵と使い込んだ木桶に住み着いた酵母菌や乳酸菌がその時々に働きかけ、もろみを育てているのです。

その間、桶の上に組まれた足場に立って、蔵人たちは、一つ一つの桶を見守り、ふつふつと泡立つその状態を見極めながら、もろみの内部にまで新鮮な空気を送り込むように、かい棒で撹拌します。

そして、時が満ちると熟成したもろみは、木枠に広げられた、「濾過風呂敷」(圧搾布)にへらで約1〜1.5センチほどの厚さに均一に広げられては包まれ、さらにその上に「圧搾布」を広げては、もろみを広げて、という作業を繰り返していくと、自らの重みで、積み重ねられた「濾過風呂敷」の中のもろみから生醤油が浸み出してきます。

このようにして搾り出された生醤油の中には酵母をはじめとする微生物が活動しているため、加熱して、微生物の活動をストップさせなくてはなりません。これを「火入れ」といいます。私たちは、長年の経験から、醤油の味と香りを損なわないように、この火入れを摂氏60℃で1時間行った後さらに85℃1時間をかけて行います。これを2段火入れといい、これによって味にまるみが生まれ香ばしい醤油となります。

10日間ほどそのままにしておくと、醤油にならなかった固形物(おり)が沈みます。これを取り除くと、透明感のある醤油になります。これをおり引きといいます。
さらに、濾過機を通して目に見えないにごりを取り除き、品質検査をパスしたものが天然醸造醤油になります。

醤油や加工調味料の塩分、全窒素分、色度、糖度、pH、アルコール分の成分検査と官能検査などを専任スタッフが日々しっかり検査し、衛生管理の行き届いた部屋で、できたての味、香り、色をそのままびんやボトルに詰め、ラベルを貼って出荷準備が完了します。
これらは、お客さまのオーダーに応じてスピーディに出荷できるよう、常時、在庫を細かく管理しています。
大豆/小麦/原塩
大豆を蒸す/小麦を煎る/種麹菌/
麹/熟成1年/もろみ/圧搾
二段火入れ/おり引き
検査/充填/最終検品/保管
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